ノムラクリーニング(モンクチュール)工場見学
”クリーニングに服を出したいけど、どの店が良いのか分からない” チェーン店が良いのか、個人店が良いのか、宅配が良いのか、そもそも何が違うのかも分からない。
各社公式サイトを見たら、当然だけど長所ばかり。比較サイトを見ても、その情報が本当に正しいのか分からない。
もっと具体的で、客観性があって、根拠ある情報を知りたい。
もちろん、実際にクリーニングに出して「仕上がりを見て」ある程度の判断は出来るけど、やはり工場で洗い方や仕上げ方を見てみたい。
だからと言って、「工場見せて~」「いいよー」なんてことは普通に無い。
ところが、そんな思いが通じたのか?
今回…ノムラクリーニング(モンクチュール)の工場見学が出来る事に!
ノムラクリーニングと言えば、関西売上No.1のクリーニング店で、大阪、奈良、兵庫、京都に約240店舗もあるという。
日本を、大雑把に8等分(関西・関東・中部・東北・中国・四国・九州・北海道)した場合、その一つを担う規模の会社、その本社工場が見られるのだ。すごい!
工場見学では、部長さん立ち合いのもと、色々と見せてくれました。
⇒「モンクチュール」の公式ホームページはこちら
※ノムラクリーニングの宅配部門がモンクチュールです。
結論を先に言うと、今回の見学で「モンクチュール」が選ばれる理由が少し分かったように感じました。
それは、イメージよりも顧客目線のクリーニング会社だったからです。
クリーニング工場で私が見たかったこと
今回の工場見学で、私が見たかったのは主に2つ。
①高級ブランドの扱い方
②染み抜きについて
モンクチュールと言えば、高級ブランドの扱い方、洗い方に定評ある会社。そして染み抜きも「不入流(いらずりゅう)」の師範クラスが複数名いる会社でもある。
もちろん、モンクチュールの評判や品質の良さは知っています。
ただ、今回の工場見学にて、私の中ではモンクチュールの宣伝をしたいわけではなく、率直な感想をサイトで紹介したい。
…と感じたわけで。
良いと感じた点はもちろん、イマイチと感じた点も正直に書かせてもらいたい。工場見学の前に部長さんにその話をすると、すんなり全て快諾。
「感じたままを書いて下さってOKです」「写真も自由に撮って下さい」「分からない事あったら、何でも聞いてください」と。
この堂々たる姿勢、やっぱ、この会社凄いかも…。
そんなスタートでした。
いざ!工場内へ
クリーニング工場に入り、まず感じたのは隅々まで「キレイ」ってこと。
そんなの「当たり前でしょ」と思うかもしれませんが、これって意外と難しい。クリーニング工場の場合は特に…。
その理由は、一日、何千何万もの衣類が集まるとホコリが出る量も多いから。
通路や作業場などは別として、機材の間や裏などは日頃からキチンと掃除をしていないとホコリは溜まりやすいのです。
だからこそ、
ワザワザ掃除しないといけない部分までキレイにしている工場は、細かい管理、従業員同士での心配りなど、環境が良い一つの証、まず間違いなく品質も良い。
工場を見れば、その会社の姿勢と言うか、品質管理の大枠が見える。
そんなわけで…、ノムラクリーニングの本社工場に入ってスグ、
「さすがノムラクリーニング(モンクチュール)」と感じた次第です。
洗いと仕上げ
まず、最初に見せてもらったのはレギュラーコースの洗浄工程です。
ここでは「洗い前の点検」から「汚れに応じての前処理」です。服を洗っていく中で、ココの工程は全体の要と言って良いほど大事。
ドライクリーニング(石油などの有機溶剤での洗い)にするか、水洗いにするか、それとも洗える服か、汚れ具合は、衣類の状態は…など。
ここでの判断が全てに影響する事がある。
そして、モンクチュールでは、特殊なシミ以外は、この段階で染み抜きをしてくれています。ここでの染み抜きは無料サービスの範囲。
しばらく見せてもらいましたが、「ここまで無料でやってくれるのか」と感心するばかり。
そして洗浄へ。
衣類に負担をかけないよう、ネットを多用しているのが目立ちました。このネットの出し入れが多いのは手間だと思いますが、品質重視で、とっても丁寧だなぁ~と。
クリーニング業界では「生産性」という言葉がよく出てきます。
要するに、1時間で何着洗えたかなど。これは「早ければ良い」という安易な考えではなく、ビジネスでやっている以上は高い品質を守りながら、効率の良さ求めるというもの。
それは人件費や光熱費など、色々と関係して来るので、日本中すべてのクリーニング店で意識しているはずの課題。
生産性(作業効率)を良くするために、過剰サービスは省くという考え方は少なくありません。しかし、モンクチュールの工場を見ていると、少し違うように思える。
とにかく、衣類思いである。
特に驚いたのは、この仕上げに使っているパット。
上の写真で衣類の下にある「緑の部分」ですが、ムッチリしているように見えませんか?実はこれ、かなりの頻度で新しいモノに変えているそうです。
このパットを長く使っていると硬くなって弾力性が弱まり、プレスした時に衣類がペタンコになってしまう可能性が高まるので、それを防ぐためだとか。
これって、モンクチュールを毎回使っているお客さんも知らないはず。わざわざ公表するような事でもないし…。
でも、きっと他社と比べたら仕上がりの細かい点で、きっと違うはず。
こんな点なんでしょうね!何か分からないけど「ノムラクリーニングいいぞ」って感じる部分は。だから、リピしたくなるんでしょう。
ちなみに、私も近所の店でクリーニングを出す時はモンクチュールです。
私が見学させてもらったのは7月中旬、外の気温は35度近くあった猛暑日。でも、クリーニング工場は室内とは言え蒸気のおかげで負けじと暑い。
スポットクーラーがあるとはいえ、なかなかタフな仕事です。
でも、工場の方々は皆さん挨拶をしてくれ、とっても爽やか。良い環境だ。
仕上がりもキレイ!
仕上がった商品をチェックしている方が…
最後に、一点一点きちんと品質チェックをしているのだとか。
このチェック専用に人材を配置できるクリーニング店が「全国でも何社ほどあるのだろうか?」ってふと思いました。
形式的にやっているクリーニング店は多いかもしれないけど、けっこう形骸化していたりするもので…。
ところが、ここでは見ている限り、とっても丁寧にチェックをしています。
かなりスゴイですね!
見学の前に、部長さんに「良いと感じた点はもちろん、イマイチと感じた点も正直に書かせてもらいたい」なんて偉そうな事を言ってしまったが…
「え?」「ほー」「あー」「マジですか」「すごっ」って感心する事ばかり。
ただ、今見せてもらったのは「レギュラーコース」なんです。
この後、2Fに移動し、「VIPコース」も見せてもらいました。
それまた驚きの連続で、実際に仕上げの工程を見たらブランド品をクリーニングに出すなら、ノムラクリーニングが安心だと再認識する結果に。
その内容は改めて紹介します。
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