礼服の洗い方&レーヨンの洗い方
クリーニングに礼服を出したことはありますか?上着だけで1,000円以上するのが平均価格。上下合わせると1,500円~3,000円って感じでしょうか。
それに礼服の場合は特別な洗い方を勧められるのでクリーニング代は高額になります。
そんな礼服をクリーニングに出さずに自分で洗う事は可能なのか?
実は可能です。
では、その洗い方を実演してみましょう。
礼服もレーヨンも自宅で洗う事が出来ます
しかし紳士服の場合は洗えないケースが多いです。正確に言えば洗う事は可能ですが、洗った後の仕上げ(アイロン)が家庭では出来ないから。
ですので家庭で洗える礼服は基本的には婦人服のみ。もちろん、アイロンの問題が無ければ問題はありません。
(※ただし洗濯は自己責任です。自信の無い場合はクリーニングに出しましょう)
さて、今回は礼服で、しかも洗濯表示を見ると素材にレーヨンが含まれています。レーヨンと言えば水に弱く、水に漬けると縮んでしまう性質がある素材。
基本的には水洗いは×になっています。
ここで基本的にはと言ったのは「ウオッシャブル レーヨン」と言って水に対応した加工をされた新しいレーヨンも存在するから。
ただ、レーヨン=水洗いは×と考えておいた方が安全です。
ほら、レーヨンがあると洗濯表示は「手洗い×」になってますね。
この礼服の場合で見ると…
素材はポリエステル、スカートの裏地にはキュプラ。そしてレーヨンを使用している部分は、おそらく刺繍かと。
要は水洗いをすると、この刺繍部分が縮む可能性が高いと言う事になります。
ウールを水洗いする場合も同じですが、短時間で優しく洗えば、ウールもレーヨンも家庭で洗うことが出来ます。もちろん失敗するリスクはゼロではありません。
そこで安全に洗うために使うのが「お洒落着専用洗剤」です。
ここではエマールを使用しました。お洒落着専用洗剤は色々あり、スーパーで売ってるモノで大丈夫。ネットで無理して高価な洗剤を買う必要はないと思います。
もしエマールは衣類を守る成分の濃度が弱いと言うなら、エマールの使用量を通常より多めにすれば問題ないでしょう。ただし縮みなどが心配な場合は参考にしないでください。家庭洗濯はやはり自己責任になりますので、その辺はご判断下さい。
さて、洗面所に水を張って、エマールを入れ、そこに礼服を投入。私は「スカート」→「上着」と言う順に一点一点洗いました。
洗浄液に礼服を入れて10秒~15秒ほどグッと押し洗い。出来るだけ優しく。
そして、引き上げます。この約15秒ほどで、ほら!こんなに汗の汚れが出ています。
そして再び、洗面所に水を張って、今度は「濯ぎ」です。
この「濯ぎ」は洗剤を衣類に残さないようにするもの。私はエマールを使用する時は1回濯ぎにしていますが、気になる時は2回濯いでもOKでしょう。
そして脱水は2分で設定。もっと短くてもOKです。
洗濯機によっては細かい時間設定が出来ないタイプもありますので、その時は洗濯機での脱水は諦めましょう。レーヨンや礼服の場合は出来るだけ短時間が望ましい。極端に言えば30秒でも全然OKです。水を切る程度の脱水です。
そして室内に干して乾けば終了です。
紳士服の場合はアイロンが必要ですが、婦人服の場合は半乾きの状態で干すことでシワが伸びる場合が多いです。しかしアイロン仕上げが必要なものに関しては、家庭で洗うのは望ましくありませんのでご注意を。
もしアイロンをする場合、アイロンでテカリが発生する可能性が高いので、その時は当て布を必ずするようにして下さい。
ただし、繰り返しになりますが、上着のアイロン仕上げは家庭では難しいです。アイロン仕上げをしないと行けない礼服は家庭で洗うのは避けましょう。