洗濯物の花粉対策
皆さんは花粉症は大丈夫でしょうか?花粉が多く舞う季節は、花粉症の方も、そうでない方も、出来るだけ徹底した花粉対策が必要です。
そこで意外と盲点なのが家の中。外出時ばかり気にしていても、実は家の中に花粉が入り込んでしまっている事が多々あります。
そう、例えば…
●洗濯物の外干しで花粉が入り込む
●帰宅した時に服に花粉が付いている
●ドアや窓を開けた時に部屋に入り込む
考えたら、その通りですよね。
でも、意外と盲点で、家の中に花粉の侵入を簡単に許してしまっている家庭が実に多いのです。特に深刻なのは洗濯物の外干しです。
濡れたり、湿ったりしている状態で付いた花粉は、取り入れた時にパッパッと払っても簡単に落ちない場合が多いのです。
花粉と洗濯物の残念な関係
環境省花粉情報サイトの調べによると、スギ花粉が多くなる時間帯は、その日の気象条件や季節や気候によって変わるものの、昼前後と日没後に多くなると言う調査結果が出ています。
下のグラフを見て下さい。
花粉のピークは12時頃と18時頃です。
上のグラフは環境省の花粉症環境保健マニュアルから引用したものです。
ここで書かれている「ダーラム法による観測」とは、2枚の金属製の円盤の間にワセリンを塗ったスライドガラスを置き、24時間の間に、落下した花粉を染色して光学顕微鏡で計測する日本で最も一般的な観測法のことです。
なぜ、昼と夕方が花粉のピーク?
朝になり日が昇り、気温が上がり出すと、杉林から花粉が舞い始めます。そして空を舞って都市部に到着するのが昼頃。そして上空に舞う花粉は気温が下がると地上に落下する。それが日没頃になります。
このように、昼と夕方の計2回、花粉のピークがあると言われています。
天気の良い日は洗濯物を外に干したくなりますが、天気の良い日、その時間帯は花粉のピーク。洗濯と花粉は実に残念な関係性なのです。
こんな時に洗濯物を外に干すと、洗濯物に花粉がビッシリ。そんな洗濯物を家の中に取り入れたら、部屋の中でも花粉が舞ってしまいます。
花粉の季節も洗濯物は外干ししたい!
花粉が舞う季節は、外干しはせずに部屋干しにする。そのように割り切るのが花粉の季節はおすすめです。最近は部屋干しでもニオイが出ないと言う洗剤が増えてきました。
しかし、「部屋干しは洗った気分にならない」「部屋干しは臭いが気になる」とモヤモヤした感じの方も多いのではないでしょうか。
花粉の季節に外干しする方法は無いのか? もちろん、あります。
花粉対策 洗濯物の外干し
1.洗濯時は柔軟剤を必ず使用する
2.夜から朝にかけて干す
3.乾いたらすぐに取り込む
4.洗濯物をしっかり払い花粉を落とす
5.布団やタオル類は、更に掃除機を使う
このような点を重視するなら、花粉の季節でも外干し出来るのです。
1.花粉対策に柔軟剤を使う
静電気は花粉を寄せ付けてしまいます。この静電気を緩和する効果があるのが柔軟剤です。一般的に柔軟剤と言えば、衣類などを柔らかくしっとりさせる効果や香りで癒し効果などのメリットが目立ちますが、静電気を緩和させる効果も重要です。
柔軟剤を使用しておけば、洗濯物を取り入れる時にパッパッと払えば花粉も落ちやすくなるのです。これは洗濯物を取り入れる時だけでなく、外出から帰宅した時も同様ですね。
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2.朝から夜に干す
先ほど、花粉のピークは昼の12時頃、夕方の18時頃とありました。
この時間帯が花粉の飛散量が特に多い時間帯。シンプルに考えて分かりますが、外干しをするなら、この時間帯は避けるべきでしょう。
例えば上の図は大手洗剤メーカーLIONのデータを参考にしたものです。これを見ると、洗濯後の湿った衣類は、乾いた服に比べると花粉の付着量が多いのが分かります。
午前中に洗濯機をまわして、昼前にベランダに干す。花粉の舞う季節は、この流れは絶対にNGと言えるでしょう。
では…いつ干せば良いのか?
それは夜です。もちろん女性下着などは防犯上の問題もあるので、その点は気を付けないと行けませんが、洗濯物は夜に洗って、夜の間に干す。
そして、午前中の8時頃に取り込む。
これが理想的な干し方と言えるでしょう。ただし、夜に干す場合も注意点があります。それは風の強い日です。風の強い日は地面に落ちた花粉が風で舞い上がり、逆効果になってしまう事があります。
色々と大変ですが、夜に干す場合も天気予報などで風の状態をチェックしてから干すように心がけると安心です。
3.朝だけ干して、すぐに取り込む
夜に洗濯物を干す場合は、乾いたらすぐに取り込むなんて事は出来ません。それに夜に干したくても干せない方もあるでしょう。例えば、マンションに住んでいる方の場合、洗濯機を夜に回すことで騒音で近所とトラブルになってしまう、また女性の場合は夜に外に干すのが気がかりと言う方もありますよね。
このような場合は、朝早くに洗って、昼前に取り込むと言うのもアリです。
薄手の衣類は乾いていても、厚手のものは半乾き状態かもしれません。それでも、残り半分は部屋干しと言う考え方もアリ。完全に外で乾かすと言うのではなく、花粉の飛散量が少ない午前中にだけパッと干すと言う考え方もギリOKでしょう。
それは…と言うならば、洗濯カバーを購入して使ってみるのも良いでしょう。花粉やホコリから洗濯物を守って外干しが出来ると言う利点だけでなく、下着などの目隠しとしても使えるので人気ある商品です。
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このカバーは画期的なアイテムですが、使用上の注意があります。
それはカバーから洗濯物を出し入れする時に花粉が付着する可能性がありますので、カバーを開ける前に、必ず外側(カバーの表面)に付着している花粉を振り落としてから洗濯物を出し入れするようにしましょう。
4.洗濯物から花粉を払い落とす
花粉が舞う季節は、洗濯物を外干しして、そのまま部屋に取り込むと洗濯物にビッシリと花粉が付着してしまっている可能性があります。
花王の公式サイトを見ると、洗濯物を取り入れる際にパッパッと振り払うだけでTシャツなら約60%、タオルなら約40%も花粉が除去できると紹介されています。
洗濯物を一つ一つパッパッとして行くのは面倒ですが、この一手間だけで随分と違ってきます。ただし、強くパンパンと叩くと、逆に繊維の中に花粉が入り込んでしまう場合があるので要注意。優しくパッパッと払うような感じが望ましい。
5.更に掃除機で吸い込む
洗濯物を外干しした時は、柔軟剤を使い、更に洗濯物を取り入れる時にパッパッと花粉を払い落とすと言った方法を上記で書きましたが、更に徹底して花粉を取り除くのであれば、最終手段として掃除機で洗濯物を吸いましょう。
※布団やシーツ、タオルは絶対におススメします。
これで洗濯物に付着した花粉は大幅に落とせるはず。ただ、気を付けたいのは普段の掃除で使用している掃除機は衛生面で使わない方が良いでしょう。
全く気にしないと言うなら、個人の自由ですが、掃除用の掃除機と、花粉を取り除く用の掃除(つまりキレイなモノに使う専用掃除機)は別々に持っておくのがベストです。使いやすい掃除機はハンディータイプの掃除機になります。
最後に…
花粉が舞う季節は、やっぱり部屋干しが一番楽チン。部屋干しだとニオイが気になると世間では言うけど「私は気にしない」って方も多いと思います。
その考えは間違いではありません。最近の洗剤の品質から考えると、本当に部屋干しでも特に問題が無い場合が多いのです。
しかし…
最後に部屋干しの注意点をお伝えしておきます。部屋干しをするなら、部屋干し専用のスペースを必ず作る事です。横着してカーテンレールに洗濯物を干してはいけません。そもそもカーテンは清潔でない場合が多いので、湿気と合わさってカビになる可能性が高いです。
特に花粉の季節は、部屋を閉め切って空気の入れ替えなど怠ってしまいますので、カビが発生しやすい環境が整っています。その点を忘れずに部屋干しの環境を整えましょう。